最新情報社長の言葉

社長の言葉 2018年12月25日(月)

社長の言葉 2018年12月25日(月)

1、平成という時代は…
平成最後というキーワードが世の中に飛び交っている中、今日は、当社の平成最後の年末の全体朝礼です。
来年の5月1日が、今上天皇の譲位並びに改元となります。
先日も「30年を振り返り、平成の間に戦争はなかった」と陛下が話されています。
日本の歴史では、元寇や秀吉の朝鮮出兵から考えると200年から400年間、海外と戦争をしていたことになります。
その後、明治には日清や日露、大正には第一次世界大戦、そして昭和では第二次世界大戦から太平洋戦争へと続く他国との戦争が引き続いていた歴史があり、言い換えれば、戦争の歴史が日本の歴史とも言えます。
平成の30年では日本が巻き込まれる戦争はなく、ある意味、平和だったことが特色と言えるでしょう。

2、歴史から学ぶということは…
昭和から平成に改元した時は、昭和天皇の崩御によってであり、昭和63年から昭和64年、そして平成元年の変化は誰も予想していなかったことです。
1月8日に改元されましたが、63年には昭和が終わるとは誰も思っても見なかった状況でした。
浮かれていた昭和を改めて見つめてみると、この時期、私がサラリーマンを辞めたのも昭和63年ですが、世の中の動きは、これからも右上がりの景気が継続すると皆が信じて浮かれていた時代でした。
30年前を振り返ると歴史から学ぶことが多いと言えます。
あの時の浮かれていたことは、どのようなことだったのかということが過去のことだからこそ、今においては冷静に判断できるのです。

3、「プラザ合意」から「バブル崩壊」へ
1985年にNYのPlaza Hotelで「プラザ合意」が行われました。
日本の円安がアメリカの貿易赤字の元凶で、アメリカ経済に大きな影響を与えていた状況でした。
円が360円から150円に変化していく中で、その先のバブル時代が来る事も今となっては予想される事だったかもしれません。
しかし、円の強さを下げるために、円安に舵を切った時には、プラザ合意からバブルの崩壊への予兆やシナリオが見えたはずだが、世の中の論調、マスコミの論調は同一方向に向いてしまい、バブルのようなことが起こることは全く語られなかったことです。
昭和の終りのバブル時の価値観は、「みんなで渡れば怖くない、みんなで投資をすれば怖くない」と言った安心感の共有が蔓延し、失敗はないという価値観でした。
昭和の終わりの経済の破綻や先週お話しした「リーマンショック」を経験しながら、平成は失われた10年とも20年ともいわれある意味「混沌とした時代」だったかもしれないです。

4、改元の意味とは…
元号の存在は日本の特色であり、文化や価値観でもあります。
改元は歴史の節目であるとも言えます。
日本は立憲君主制であり、天皇を担ぎ、議会制民主主義の国家である故に、今回直面する改元は、時代を考える節目であると言えるでしょう。
自分や家庭環境、国が置かれている立場はどのようなものなのかと考える大切な時と言えます。

5、時代の節目に立つということは…
価値観や生活スタイルを考えるいい機会でしょう。
年を取ると冷静に振り返ることができると言えます。
皆さんが成長していく中で、平成が終わる節目に立っている意味を考えてください。
歴史の変換点、節目に立つという時代認識の中で、自分たちの存在価値を考える「いい節目」です。
自分の生き方を改めて考える時になれば、と考えます。

6、そして最後に…
今年も残り一週間足らずですが、残りの時間は、「立つ鳥跡を濁さず」という気持ちで、平成の納めの対応を行って下さい。
業務上の細心の注意を払いながら、平成最後のまとめをきちんと納めて下さい。
宜しくお願いします。