スペース倶楽部

スペース倶楽部vol.83(2013/03)

今月は「礼金・敷金の傾向と家賃相場の関係」についてご案内致します。

スペース倶楽部vol.83

★★★礼金・敷金の傾向と家賃相場の関係★★★

  入居者調査(リクルート)から過去4年間のエリア別の礼金・敷金の傾向を見てみます。

◎東京では、礼金ゼロが減少。郊外エリアは?

家賃を設定する際、合わせて考えなければならないのが礼金と敷金です。 首都圏全体で見ますと、礼金は0ヶ月超~1ヶ月が50.4%と最も多く(2011年)、礼金は1ヶ月が平均値と言ってもいいでしょう。一方、礼金ゼロも36.5%になっていますが、これは、前年の41.5%と比べれば減少しています。傾向としては、2008年25.1%、2009年31.9%、そして2010年と年々増えてきたところ、2011年にやっと減少しました。これは、家賃相場全体の傾向と同じで2010年、2011年を境に、やや改善傾向が見られます。しかし、これはあくまでも平均値です。エリア別に見てみますと、礼金ゼロは東京23区だと29.8%ですが、神奈川県(横浜市・川崎市以外)だと52.6%、千葉県が48.6%、埼玉県が49.3%と約半数になります。入居時の初期費用を下げるために、礼金をゼロにするといった調整をしている傾向が見受けられます。

◎東京ルールの影響で敷金1ヶ月が定着か?

敷金は家賃滞納の担保や、原状回復のための資金としての意味合いがあります。首都圏全体の敷金ゼロ物件は、2008年の10.3%から年々増え、2010年は14.1%でしたが、2011年は13.7%とわずかですが減少しています。しかし、郊外で見ると東京都下で19.7%、神奈川県(横浜市・川崎市以外)で23.7%と高いポイントになっています。それよりも、敷金が1ヶ月や2ヶ月の物件の割合は大きく変化しています。敷金2ヶ月は2008年には47.9%と約半数でしたが、2011年には25.8%にまで減少しています。逆に敷金1ヶ月は、2008年には35.1%でしたが、2011年に55.8%と半数を超えました。原状回復規定の厳格化、いわゆる東京ルール(賃貸住宅トラブル防止ガイドライン)が出来てから久しくなります。これにより、通常の原状回復費用はオーナー負担ということが明確になり、敷金は退去時に全額返すのが前提という意識が浸透し、2ヶ月の敷金が1ヶ月に定着したようです。

◎築年数が古くても競争力はある!?

不動産ポータルサイトのSUUMOの反響データというものがあります。これは、SUUMOで検索して気になる物件を資料請求した際のデータで、成約に結び付くための第一歩です。これを築年数別にみますと、東京23区で2012年に最も多いのが築21年以上の27.1%で、新築の10.8%の3倍近くにもなります。過去4年間の傾向を見ても、築21年以上の資料請求の比率は年々上昇しています。このデータを見る限り、築年数が古くても入居者のニーズは十分にあるということが分かります。これは、入居者ニーズが築年数よりも物件の質を重視しているとも言えるでしょう。しっかりメンテナンス(内装・外装の各種リフォーム)された、ニーズを満たした質の高い物件であれば、築年数はあまり関係なく十分に競争力を保てるのです。もちろん、資料請求が多い理由の一つは、コストパフォーマンスでしょう。築年数が古ければ家賃も控え目に設定されているでしょうし、敷金・礼金も低い設定になっています。反響データの中で礼金ゼロ物件が最も多いのは、どのエリアも築21年以上だそうです。

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